昨年の「征龍竿90早瀬HP EXPERT MODEL」ソリッド穂先嵌合調整の件について |
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嵌合節を短くする事でベンディングカーブを綺麗に出す工法はどのメーカーも取り入れています。 奇しくも小社オリジナル鮎竿も採用していますが嵌合節を短くすると継ぎ目の境目がネックとなり易くなります。 そこでj若干厚みを出しながら嵌合節上部を敢えて数mm出す事でガタ付や緩みも解消する製法として注目を浴びているのがこの工法です。 D社・G社は多く採用しております。小社も今年も継続してこの製法での製品化を致します。 これが嵌合部位が見えても大丈夫なのかの答えです。 実際使用された方からのこの形式による「不具合発生」は一件もありませんでした。 葉書が郵送され、見た目を大事にする方は工場対応にて研磨・調整致しますのでお申し出下さい。 メール等で御連絡の後、穂持ちと穂先を当店にお送り下さい。(元払送付で領収書同送下さい。竿返却時に送料返金します) |
平成23年(2011年)鮎竿について思う事。
あくまでも私感であるから,そのおつもりで読んで頂きたい。
各社2011年度の鮎カタログが2月4日の大阪FISHING SHOWを鮎商戦解禁日と,し配布された。
勿論カタログは刷り上がっている訳で昨年の集積データーを元にプロト・完成品の一部も出来上がっている。
その竿達が、満を持して今年のSTARとしてStart!3〜4月には店頭へ華々しく登場している。
今年、注目すべきはダイワなら四代目グランドスリムと銀影競技メガトルク・シマノはSPバーサトル・リミプロFWGP・リミプロRSHB がまかつでは競技V5か!?
しかしスペックもしっかりしているが、価格も40〜25万円と高額ゾーンに多くの製品が目を見張る戦略品として登場している。(今だグラスリの価格に対する良さが理解出来ないが・・・)
勿論,AIR−MT・銀影T・時雨・伸徹等の中級〜上級者志向用の20〜10万円ゾーンもお求め易さと言う事でLINE UPをさせているが、このゾーンに目を見張る物が少ない!
車で言うとレクサス・シーマ・マジェスタ・ベンツ等を長年乗りこなしているユーザーがマークX・カムリ・アコード・ティアナ等を買うか!!?という事ではなかろうか!?
良い物を愛用するという事は、違いが判り、長く大事にしようと扱いも丁寧になり長持ちする秘訣だと思う。
が、昨今の経済状況から、鑑みると「買い換え意欲」はあっても「どこかで踏ん切りがつかず」買い換えは延期・現状で我慢のパターンも多くある様な気がする。
勿論、車は一機種の中にもグレード差があったり、要らぬ装備は付けず平均以上に走れば良い的考えをお持ちのユーザーも多いのも事実ではある。
が、事情が許す範囲で使用中と同等のものか、気持ち的にはハイグレードな物を求めるのが本心であろう。
それが物欲であり、仕事をする原動力ともなり得る「物」・良い意味での「向上心」だと思う。
車という例えは、価格に反映する要素が技術・デザイン・燃費・トルク・オプション等で価格変動が出てしまい一概に鮎竿の性能云々と比較にならないが、
高級価格帯の鮎竿は、技術の粋と現在供給される「炭素繊維」中、ハイグレードな超高弾性カーボンシートを使っているから高額になるという単純な図式がある。
いわゆる60〜65〜80dカーボンという数値の高い竿に使用している炭素繊維中、最高級素材である。
Z SVFとかHVF・マッスル・ハイブリッドカーボン等の呼称はメーカー造語で使用素材d数を公表しない製造上の社外秘と竿の価格をベールに覆う為でもあると思う。
超高弾性カーボン製の竿は軽い!
軽いのに、張りが強い!と簡単に判断出来る。ブレが少なく振幅戻りが速い竿である。(グラスリ・ZD的な例外もあるが・・・・)
「誰が見ても35〜50万クラスの鮎竿はそれなりで文句の付け様がないのが当たり前!しかし高い!」が鮎釣り人口増加を妨げている要因の1つかも知れない。
フナヤオリジナル鮎竿は、大原則論「使用炭素繊維は高弾性〜超高弾性を60〜80dカーボン多用」「先調子」「価値観がある竿」がトータルコンセプトでもある。
起きが速く、抜けが正確で、のされが、少ない竿を造る事が目的で始めたこのシリーズ今年,10年を迎える。
そして、コンセプトのもう一つの壁を為す思いが、「自分が買うのだったら・・・・・という妥当な価格で販売する事」であった。
世の中、自分も含め有り余る資金を持つ人は少ない。
日々の生活に追われ、休みの日位は雑事を忘れて、釣り三昧。
自分の生活の範囲を越え過ぎない程度の「ちょっとだけ贅沢な竿や道具を満足の範疇で使い楽しむ」
これが、人生至福の時だと考える。
その為の竿が「フナヤオリジナル鮎竿」であって欲しい!
良い物が買い易い価格で、その為のOEMでもある。
多くの方が、リーマンショック以来、日本の経済・強いて言うと「消費動向」が悪くなったと思われるのではないか。
アメリカの金融破綻が一気に欧州を東アジアをも巻き込んで日経平均を一時7000円台に対$円も80円そこそこ。
自民党の批判で、勝ち取った民主党政権も、馬脚を現し、与党という政治を担って国民を豊かに導く事も出来ない状況。
つまり、先行きが見えない為、安心して「消費」が出来ない。
「価値観を感じた物にしか、お値打ち感を見出される物にしか購買意欲が沸かない。」のが今年の動向と考える。
話を戻してことしはの新製品は「双龍竿85/75急瀬LC」¥98000(税込)だけとしたのも以上の理由がある。
この「双龍竿」は1mロング・チェンジが出来る渓流相・起伏の激しい河川対応ロッドと考えた。
軽さだけを追求するのではなく、落差のある絞り込みや、段々瀬でのされても堪えるタフさとブッシュやガラガラ石と言った障害物に負けない肉厚を求めた。
上流部や渓流相河川は岩盤・大岩の地形でもある。
竿を当てたくなくても、置きたくなくても、擦りたくなくても、場所移動の際にはなりがちの行為である。
大石をかわして、下がるのも容易でない河川では抜く!と言う必然性は「急瀬」のPOWERが必要と考えた。
長さに制約を持たす事=85/75 タフである事=248g POWERが必要である事=急瀬 これらの条件下で双龍竿は生まれた。
¥98000(税込)もこの竿は主役ではないが、名優を喰ってしまう「名脇役」との位置づけから高くない程度で付けさせて頂いた。
もう一つの念願の見直し進化!!「SUPER LIGHTV超硬90」¥140000(税込)・「豪龍竿U超硬H90」¥135000(税込)・「SUPER HARDU超超硬85」¥115000は
マイナーチェンジとして#1〜6までをNP(無塗装)工法で仕上げ、現実フィールドで必要な高感度・軽量化を図ってリニューアルとして進化させた。
昨年10月から予注をお聞きしているが22アイテム中一番予約の多いのが「龍星☆竿90急瀬HP」245g¥145000である。
この竿の潜在能力の高さは九頭竜川鳴鹿堰堤上流・神通川・相模川等々、激流以外のファジーな変化に富んだ河川を細糸でも、オモリ引き釣りでも対応する事で証明された。
見るからに筋肉質なボディは抜けのスピードと正確さを保証させる。
そして、完成度の高さはやはり、龍星☆竿の名の通り、POWERと高感度も兼ね備えた「龍」シリーズの星☆となった。
龍星☆竿90急瀬HP・龍芯竿915超硬EX・競龍竿・征龍竿・急龍竿は各節の長さも使用素材も違いをもたせた秀作だと自負している。
あるブログで多分褒めて頂いているのだと思っているが、「30年やって来た鮎釣りが根底kら変わる程、凄い竿だが・・・・・折れた!」という物があった。
が、私の対応した限りでは足を滑らせ転んだ。根掛かりを煽った。竿を洗う為水中に浸け込みそのまま持ち上げた。
等々不可抗力の部分も多分にあり、持ち主の鮎釣りを愛する余りの熱心さ・豪快さ・豪放磊落さも寄与していたと敢えてマイナスイメージを弁明をしたい。
勿論、トラブっていない事も付け加えておく。
商売柄、何処のメーカーの竿でも破損・折損修理は、数限りない状況と変化がある。
究極の表現ではあるが「形ある物は壊れる事もある」という認識は竿以外でも持って頂きたい。
一般的に上級者はこういう事が少ない。限界や危険察知能力の経験値が高い為であると思う。
竿を大事に使い切るには、一番河川でやっては行けない事「根掛かりを何度も激しく煽る事」
何に何が引っ掛かって根掛かりしているのかの判断と囮のロスと破損のリスクのどちらにウェイトがあるか!瞬時に判断をする必要性があると考える。
根掛かりは、自力で外しに入る事が原則論だと思う。出来ないケースでは竿を畳み海釣り等の根掛かりでする様にラインを持ち真っ直ぐに引く事であろう。
仕掛の一番細い部分か結節部が切れるが手繰れる所まで近づき引く事で最小限のロスで済む場合が多い。
根掛かりは@流木等の障害物に針が掛かる・Aオモリが噛む・B囮鮎が弱り底石にへばり付く。事で発生するがA・Bは釣り人の判断と技量で減らせる。
まずは竿先を不用意に下げない(道糸を緩ませない。上竿テンションで引くのは緩みを出さない為でもある)
竿先が下流に向いてファーファ上下動しない安定したオモリ選択と引き上げをする。
だから外せに行かれない荒瀬〜激流では引き釣り上げ難い胴に乗る竿は根掛かりを多発しやすいとも思う。(囮は元気な物に限る!これが第一)
押しつけで物を売るつもりはない!
NEEDSを感じて下さる鮎師の方に満足と満面の笑みを与えられればそれだけで良い。
やるべき「集大成」はまだある。
秘策もまだ温めている。
でも、私には限られた時間しかない。
焦りはしないが思い通り行かぬのも人生。
残す物は何もないがこういう変わり者が「鮎竿」を造っていたんだよ。位の記憶を残してみたい。
時間が人を追い越していく。