第26回鮎竿あゆグッズフェア 特別企画
小澤 剛 & 高橋 祐次に 聞く! 18の本音
平成23年5月29日 UP

お忙しいお二人には催し会場では時間を忘れ昨年の様に延々5時間以上もお話をして頂くと予定のスケジュールに支障が出かねるので、大筋の質問を見て頂いてもらい進行を進めました。
ところが本番では、話の深さ・面白さ・豊富さで2時間で5つのテーマについてしか語って貰えませんでした。
今から書く内容は、両名人の火花散る本音です。(勝負師は負けん気が強い!のも勝負の強さと言えるようです。)

Q1  まず小澤 剛さんに聞きます。
昨年この催事で公言され有言実行となった「ダイワマスターズ制覇」の秘策は何かありましたか?
なれない竿(SP A等)でも違和感はありませんでしたか?逆にあれっ?使い易い!と感じた点はありますか?
G杯・ジャパンCUP・マスターズとグランドスリム達成ですが今年も目標は!?
秘策という程の事はないですが、近年メインにしていた囮を待ち気味にする釣り方より囮を早く引き上げる「引き釣り」の方が、野鮎の反応が良い事に気が付いた事です。
ダイワの竿ですが多少の違和感はありましたが充分に使いこなせました。
A90も、囮を引き上げる性能にはかなりの物を感じました。
今年の目標は・・・・・・オーナーカップ優勝!マスターズ連覇!報知名人位獲得!です。
Q2   高橋祐次さんに聞きます。同じ様なチャンスはあったと思いますが、何が明暗を分けたと思いますか? 今年の目標は?
九頭竜川での「激流大鮎バトル・準優勝」には坂東島の瀬に立ち込んで勝ち得たという点では満足しています。
競技大会に出る8〜9割の選手は「複合糸」を使っています。
細くて、キンクし難く、丈夫であるからです。それを判っていながらナイロンを使います。
理由は「使い易さが好きだからです。
今年は「複合糸」で勝ちを取りに行きます! 目標は夢の「1日300匹!」です。
ジャパンCUPもマスターズも予戦から出場となりますが、勝ち上がります!
Q3   お互いの事をどう思いどう評価しますか?
祐次君の釣りを余り見た事がないので、一部だけを切り取って自分の物差しで「祐次さんの釣りを評価したくはありません。
若いのだからこれからも友釣り界を引っ張っていって下さい。
素晴らしく上手な鮎師!実際あれだけ各試合に勝つ鮎師はいません。「日本一強いトーナメンター」です。
Q4   鮎釣りに置いて自分が人より勝っている又は恵まれていると思う事は?
以前程ではありませんがれる事人より多く河川に入れる事。年60〜70日
回りに鮎キチ仲間が沢山いて
京都RFCの諸先輩方の存在です。
昨日も寄り合いがありました。
「肩が痛いとか腰が痛い」とか、言われていた方が多くなりました。(笑い)
Q5 人より多く釣る為に最初にする工夫は何ですか?
う〜ん。人の少ないポイントを選ぶ事かな!
先ずは、釣行日数を増やして、鮎を掛ける回数を肌で感じ取る事ではないでしょうか?!
Q6 普段、御愛用の竿は何ですか? その理由は?
やはり、シマノ SPECIALバーサトルZB H2.6 90−85・H2.75 90−85 
競 FW H2.6 90 理由の第一は「引きやすさ」
 下野 マイスターバージョンTG90RB Vスペック 235g
Q7 今年一押しの鮎竿は?  セールスポイントは?
SPバーサトルH2.6 H2.75→ オールマイティさと鮎を竿で調教出来るかの様なの「タメ性能」
競 FW H2.6 H2.75→囮操作性とFW独特の軽さと普通で奇を照らしていない所が良い。
下野 マイスターバージョンTG90RB Mスペック 195g
Q8 剛さんの引き釣り泳がせ理論の「こぶくろ釣法=極小おばせ」なる物、机上では理解出来るのですが、実際は微妙な竿持ちや極細ライン等や、それに加える技術があると思います。
一番のキモは何ですか?
又、祐次さんの「泳がせ引き釣り」「引き込みフリー」釣法を模倣する時最大限真似をすべき点。祐次さんは試合中はあまりハイテクなものを使いませんが、やはり基本はやはり「ナイロン・
フロロですか?」勝つ為には面倒くさいから使わないとおっしゃった背針の選択肢はありますか?
僕の釣りは「引き釣り泳がせではありません!」
「こぶくろ釣法=極小おばせ」も、実際釣りでやっているのは一割にも満たない程度です。
マスターズブックに勝手に書かれた事と言って置きます。
僕の鮎釣りの全てのコツは「囮が竿先に感じる瞬間を如何に掴まえるかです!」
この瞬間が「糸を張った状態」なので「糸の張りが消える様に糸の張りを抜いてやります。」
この状態が「こぶくろ釣法=極小おばせ」です。
もう一度言いますが、この状態で競技に挑んでいるとマスターズブックには勝手に解釈して、書かれている事はやや誇張気味と思い読んで下さい。
僕自身、フロロを使う事が多くなって来ています。
食わず嫌いでは勝てないという事も勿論理解しています。
背針も今年は有りなのか!?・・・・・・自分でも考え中です。
Q9 オーソドックスな仕掛とここぞと言う時の変則仕掛があったら教えて下さい。
オーソドックスなものは、天糸・・フロロ0.6〜0.8号・水中糸は複合メタルの0.05〜0.06号・付け糸はフロロ0.3〜0.4号・ハナカン回り糸は0.6〜0.8号・針は6.5〜7.5号の四本錨・ハリスフロロ1〜1.2号です。
変則仕掛というのは余りしませんが、養殖囮が弱ってしまった時「ダブル蝶針」を使う時があります。
九頭竜川の鮎師にはまだいるかも知れませんが、竿一杯0.6号道糸通し!
Q10 核心に触れます!
お二人ともフックハナカンをお使いになられますが、道具の変遷・進化系として、変形が多かったり、もたつきが原因でワンタッチハナカンが脚光を浴び、初心者でも扱いやすい物として
普及して行ったと考えます。
丸ハナカンで鮎の姿勢を保つ理論等は理解出来ますが、ローテクに戻らせる様な仕掛の変遷でなく、より正しい理論に基づいた新商品の開発はないのですか?
僕はフックハナカンがBESTだとは思っていません。
只、丸に近い事が至上理論です。
メーカーには「丸さに拘ったワンタッチハナカンを造る様」に事ある毎にいっています。
現実的にはまだ何処のメーカーからも返答はありません。
人それぞれです。
ワンタッチは否定しません。ワンタッチで良いのではないですか!
何処にでも変人はいますし、昔の物が好きと言うだけですっよ!
Q11 多用する針・道糸・ハリスは?
針はオーナー 忍7号 一角ライト6.5号 タフ7.5〜8号 イニシアブロンズ6.75〜7.25号
ハリスはフロロカーボン1〜1.5号
道糸はホクエツの乱0.04〜0.05号 今年はメタビートと乱SPECIAL0.05号を使うつもりです。
針はオーナー キメラ・一角・一角ライト・J−TOP・スティング・先掛etc
道糸はオーナー ザイトナイロン・フロロ 複合BLACK ゴリラ
ハリスは1〜1.2号です。
Q12 その理由は?
針とハリスの関係ですが6.5号以下の針には1号・7〜7.5号は1.2号 8号以上は1.5号(フロロ)と決めています。
針は昔ながらの「キツネ型」が好きで多用します。理由は針は底石を掻きます。早掛けタイプや一角は鮎も拾うが
底石や根掛かりも多発します。だから安定感という事で「キツネ系」が好きです。
ハリスは細すぎると(0.6号)底を掻きやすく野鮎にも巻きすぎるのでやや太めを使います。
水中映像を見ると、掛かる瞬間ハリスは反転流により逆に一度大きく振られます。
細ハリスは的確に戻れずケラレの原因にもなるようです。
Q13 偏光眼鏡のこだわりについて?
一番は軽いという事です。二番目は視界のクリアさです。
ZEALオプティクスの偏光は[CR39]という特殊樹脂素材のタレックス社レンズを使っています。
両方をクリアした高いレベルの偏光でレンズの明るさ等も天候・時間帯で幅広く準備されています。
良い物は高いですが、値段以上の勝ちはあると思います。
竿も道具も同じです。
レンズのカラーによって見え方が変わってきます。
サイトマスター(ティムコ・下野)はタレックス社のレンズで歪みは皆無・紫外線カット・視認効果等驚きの結果を得られる筈です。使い分けるのは、陽差しの強弱・明暗・陰陽があるからで見える事により釣果も変わります。
偏光眼鏡に関してはかなりの「こだわり」をもっています。
Q14 お勧めのこだわりの小物は?
色々ありますが、去年からのマイブームは自作の「オモリケース」です。
雑誌の写真を見て頂くと、ベストに付いているのが「小澤式オモリケース」です。
新製品のオーナーの「鮎だま」と言うオモリ。
黄色で視認効果も良く・側面が平らに切ってあり外れにくくなっています。0.5〜3号迄あります。
Q15 四本錨を使う理由は?
仕掛のメインは四本錨です。
理由は実際、何年か前に兄貴(小澤 聡)と二人で徹底的に三本〜チラシ〜ヤナギ〜松葉〜四本錨等、徹底的に
試した結果の結論が一番釣果が良い四本錨でした。
4本錨の方が掛かりが早いからです。普段は3本錨は滅多に使用しません。
Q16 三本錨のメリットは何処?
メリットは良く判りませんが、根掛かりが減るというのは体感出来ました。
バラシが減るとはイマイチ体感出来ません。
大鮎31.2cmの時は三本錨でした。
九頭竜川の様な水量の多い、流速の早い河川では針も大きく針間90°の4本錨より120°の3本錨の方が
針掛かりを邪魔しないのはあるようです。
これも使い分けていくしかないようです。
Q17 目印の大小と水深と付け位置の関係は?
目印の大小というのは、自分が見える範囲で一番小さい物でよいと思います。
引き釣りをする場合、目印の位置は結構高くなります。
水深がくるぶし〜ふくらはぎ迄は一番下の目印が竿の一節目、膝から腿迄の水深だと1.5節目、股までが2節目、
ヘソまでが3節目、胸までの水深があると4節目、胸以上は4.5節目というのが僕のおおざっぱな目安です。
目印の高さに決まりがある訳ではないので、これを参考に自分の基準を作って下さい。
私は、目印が結構大きいのですが、基本的には小さい方が良い時の方が多いと思います。
但し、見える事が前提ですから見え難い程小さくする事は問題があるかもです。(笑い)
Q18 道糸がハイテク・金属・複合糸の場合つまみ糸は最低何p必要か?
これも色々、実釣で試した結果、20〜25cmがベストという答えになりました。
囮への負担等も考えるのは当然ですが、短すぎて発生する玉網受け時の破断・水中糸の消耗等も考えると、この辺の長さがベストだと思います。ちなみにつまみ糸はフロロの0.3〜0.35〜0.4号です。
チャラ瀬を攻める時は10〜15cm位を目安にしております。
Q19 オモリについて思われる事
現在は水中糸も細くなりオモリの出番は少なくなり、その事でオモリを使うのが苦手な釣り人も増えているようです。
しかしオモリは友釣りにおいて必ず必要なアイテムだと思います。
特に瀬を攻めきる為に、効率よく瞬時に結果を出せる道具としてなくてはならない物だと考えます。
オモリが苦手だと言う方は先ずは0.5〜0.8号というチビ玉から試して行って下さい。
「そんなの意味があるのか!」と思われるかも知れませんが、実際、効果は充分に感じ取られると思います。
瀬の速さに囮を如何に早く馴染ませ切るかが展開力の早さとなります。
オモリ使いのコツは絶対糸を緩めない事です!
九頭竜川に関して言えば、1.5号からがオモリです。
仕掛の工夫にも選りますが、チビ玉だけでは九頭竜川での鮎釣りの意味がないでしょう。
大オモリ+激流=大鮎でこそ九頭竜川が面白いのでは?
「フナヤオリジナル」と言う竿が受けるのも、九頭竜では、他メーカーの竿では通用しないからですよ!
勿論、下野オリジナルの中にも「シンカーバージョンカスタムH86MS」という返し抜き専用の竿があります。
今なら「限定本数!半額以下」でお安く買えますよ!
設計監修は「高橋祐次プロデュース」です。尺鮎が抜けます!