2010年10月2日 双龍竿テスト |
---|
フナヤオリジナル鮎竿、年を追う毎に新製品に対する期待感が大きいのは嬉しい限りである。 夢は果てしなく、やりたい事・創りたい事はまだまだある。 しかし、お家の事情と言う物もあり、創った物に対するアフターケアという部分でアイテム数が、 増えれば抱え込む部品代の額も増えて来る事に危惧する時点に来てしまった。 折れない・壊れない物はこの世には存在する筈もなく〜だろう為の保有はある意味ロスかも知れない。 が、それも商品を提供する側の義務だとは勿論心得ているものの足枷・手枷は「新製品は生産調整」という形で 喧々囂々の話し合いとなった。(ちょっと大袈裟ですが) という訳で、色々ありまして、協議の結果「初心に帰る!」が来季のテーマとなった。 追い求める200〜220g・中硬硬POWERは一年かけて調整して行く事とし、2012年度発表。 マイナーチェンジではあるがSUPER LIGHTUがNP工法でVに。(SLUも限定数販売) SUPER HARD85・豪龍竿もNP(ノンペイント)化で減量と感度増強を目指す事となった。 初心に帰る!事の意味合いのファクターの中に、「鮎釣りの更なる普及と新規参入者の増大」という永遠のテーマもあり、 その為に為す事は、使い易い竿の安価での提供!その竿に更なる付加価値があれば尚最良である。 そう考えて行くと重量230〜250g・汎用性の高い「急瀬」・全長8.5m・中小河川で長すぎない設定と、 しかも、7.5mでも現場対応する1mマルチとした来年の新製品は是非活躍して欲しい竿でもある。 肝心の価格は10万円以内で収めるつもりである。 その竿2通りに使えるという事で、二つの流れを釣れる竿・二匹の龍・「双龍竿」と名付けたい。 STREAMSIDEのTOMOさんにも一セット、プロトが行っているが、値段あっての・・・という事で、正直、 格下の素材構成の為物足りなさを感じての先週のTEST報告になっていると思い、釣果はあった物の、 阿吽の呼吸で#1〜2〜3をトン数UPする様オーダーを掛けたが10月2〜3日には間に合わなかった。 販売価格が跳ね上がる様にはしたくはないのだが、満足の虫がそうはさせない。 プロトは振り調子で#1・2がふらつき過ぎて引き釣り中お辞儀した感じで付いて来ない感がある。 それを解消するのは#2〜3のチューニングである。 工場が手が回らないならと思いプロトパーツの蓄えの中から高弾性素材の、#2〜3の差し替えチューニングを試みた。 差し替えし、振って調整し差し替え直す事一時間、違う竿の様な感触の竿が誕生!した。 こうなると現場で実釣しかない。 テストは8.5mがよく似合う日野川か足羽川か真名川を想定していたが、・・・・・。 肝心の囮が手に入るのか?! 慌ててTELを掛け、囮の確保作戦! ありました!足羽川・河原(こうばら)に! 時間がない!天気予報では10/3は雨。2日(土)今日しかない。 昼過ぎから日没迄数時間が今日の与えられた時間だ。 囮店で釣れていない事を聞かされ、安心して?身支度。 はやる気持ちを抑えて8.5mに仕掛を調整。 一流し目!いきなり水中に銀鱗が舞う。 「秒殺!だ」と思いつつ慎重に取り込む。 竿も負けていない!浮かしも充分だ!抜け!・・・・抜けない?! 止むを得ずランディングに行く。竿が・・・・・・・いや!違うはずだ。 手元に来て判った。仕掛が竿より1m以上長い! 8.5mに仕掛を移動した際編み込みが縮んでいたままになっていて、ずり下がったのだ。 「秒殺鮎」も役に立たず仕切直し。 仕掛は0.2号ナイロンをハナカン迄直結(つまみ糸なし)・・浅場の引き釣り・立て竿と臨機応変に対応させる仕掛だ。 入れ掛からないのは時期として致し方ないが、それでもポツポツと掛かってくれる。 10月、囮も婚姻色を出して、お腹も抱卵状況。 急瀬の名前を確かめる為にも瀬落ちの段々瀬が気になる。 じっくり構えるより拾って行く作戦に変更。 案の定、オモリ1.5号を付け入れて引いた途端竿先をもって行った。 良い感じだ!(写真は20〜25cm迄錆びているが楽しませてくれた足羽川の鮎達) とにかく掛ける事で、溜め具合・のされ具合・起き具合・止め具合・抜け具合をチェック。 掛けてからは、じっくり確かめる。いつもの忙しげな釣りとは反対である。 幸いにも?川中貸し切り状態。人目もない。 「釣れますかぁ!?」のギャラリーも気にする事のない鮎釣りは久し振り。 一匹一匹確かめる様に釣りをする。 240gだが重さも感じない!止めて、即浮かしてもPower充分!引きにも素直に付いてくる! ナイロンが途中高切れし「親子丼」があって0.1号の金属を張ったがガリガリ感も充分感じた。 竿としては及第点であろう。 後は、修正分の価格だけの問題ではなかろうか。 初心者〜中級者〜上級者志向の方々に使って頂きたいが、上級者の方もサブとして一本あると変幻自在の釣りが出来面白い! シューティングロッドとしても先触れがなくなり、楽しめた!が実感。 9mが8.5mになる事で軽量化と持ち重り感(モーメント)も変わるのであろう。 こんなに50cmの重要さに気付いた事もない。 山陰で太陽の陽差しが遮られ、寒くなり予定より早く上がったが、竿の調子は充二分に判断出来た。 後は工場が作り出す#1〜3修正パーツで差し替え実釣が出来れば・・・・・・。 最後に待望の「中硬硬POWER Typeの9m(アルファ90・・コード名)」も企画に上がっております。 平成23年シーズン直前からテスト開始、入念な開発・調整をして24年度販売予定です。 宜しければこれもお楽しみとして下されば、幸甚です。 |